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  • お喰い初め

    我が家では毎年お正月のお雑煮や、鏡開きのお汁粉の時などに使う特別なお椀があります。
    漆塗りの蓋付きのお椀で、娘のお喰い初めの時に購入しました。もう娘は今年で15歳になりますから15年使っていることになります。
    日々のお味噌汁などには蓋の無い別の漆のお椀を使うのですが、特別なイベントの時にはいつも私たち家族のお膳に登場して美味しい演出を手伝ってくれる頼もしいお椀です。経年変化も美しく、月日と共に愛おしさが増すように感じます。

    私は小さい頃から漆器が大好きで、特に熱い汁物を頂く時には瀬戸物のお椀と違い熱が伝わりにくく、手に持った感触も口当たりも良いので、おつゆが数段美味しく頂けるような気がして必ず漆のお椀を使ってきました。そのせいか娘も漆器ばかりでなく漆のカトラリーも大好きになりました。

    そんな漆器大好きな私がこの度、生後100日目のお祝い”お喰い初め”に使うお椀をオリジナルで制作し販売することとなりました。福井県鯖江市で熟練の職人さんにお願いした最高級の越前塗りのお椀です。ベンガラなどの着色を一切せず、漆本来の色のみで制作したため、透明感のある美しいベージュです。化学薬品なども一切使用しておりませんので安心ですが、漆アレルギーの方はご注意くださいませ。
    大変良いお造りのお品物なので長くお使い頂けるようお修理も承ります。
    販売は三月から、お値段はお椀単品で48000円(税別)となります。

  • お雛様を飾る意味とは

    立春を迎えた今日はお雛様を飾る意味について少しだけお話をさせてください。

    簡単に申し上げると「お生まれになったお子様のお守りとして」お雛様をお飾りします。

    始まりは諸説ございますが、
    奈良時代から続く三月初めの巳の日に行う祓い(はらい)の行事、
    三月三日に美しく咲き誇る桃の木の下で誕生した男女の神様を讃えたお人形、
    平安時代に女の子が宮中で行った"ひいな遊び"というおままごと、
    強い霊力で魔を祓い、不老不死の薬とも言われた桃、
    これらが合わさり現在のようなお雛様を飾る桃の節句になったと言われています。

    実際にお雛様をお飾りするとお子様の情緒が安定する、感性が豊かになる、とよく聞きますから、たかが風習、されど風習で、長く続く風習には意味というか、効果があるのかもしれません。

    さぁ私も重い腰を上げて娘のお雛様をお飾りするとしましょうか!

Profile

原 裕子
1975年8月28日生まれ。
無形文化財に指定された原米洲を祖父に持ち、母は原孝洲。
女子美術大学卒業後、ロンドンに美術留学。帰国後、孝洲の元で三世人形師として修行開始。
2008年に娘を出産。目標は日本文化の素晴らしさを世界に、そして後世に広く正しく伝えていくこと。

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