ル・コルビュジェ
有難いご縁があり、先日ル・コルビュジェが設計した2つの建築に足を運ぶ事ができました。
先ず最初は世界遺産に指定されているコルビュジェの初期の作品であるヴァイセンホフ=ジードルングの住宅。1927年にドイツで開催された「ジードルングの住宅展」に出展された作品で、大変コンパクトな住宅ですがル・コルビュジエの「近代建築の五原則」の要素が反映され、建具の細かい部分まで考え抜かれた素晴らしい住宅でした。ジャンヌレの家具や気持ちの良い屋上庭園も魅力的でしたが、お庭部分に置かれたコンクリートの椅子も印象的でした。
2軒目は自らの作品を展示するために作られたチューリッヒ湖畔にあるル・コルビュジエ・パヴィリオン。それまでの彼の偉業が凝縮された美術館で、コンクリートと共にスチールとガラスを多用した唯一の作品です。長いスチールに20万個以上のボルトが使われ、外壁は白、黄、緑、赤、黒の5色のエナメルのパネル。彼の最後の作品に相応しい哲学とこだわりが感じられる、心地よい空間でした。ちょうど雨が降っていたのですが、軒樋から落ちる雨水を受ける器も美しく、細部に神が宿ると言うことの意味を実感できました。
今度は是非是非パリのサヴォア邸に訪れたいものです。

