人気のコンパクトな雛人形、おしゃれな飾り方・並べ方とは?

雛人形で悩むのが置き場所です。
今ではちょっとしたスペースで飾ることができるコンパクトな雛人形も多く売られています。
こちらではコンパクトな雛人形が人気の理由や、雛人形をおしゃれに飾るポイントなどを紹介しています。

「かわいい」と人気!コンパクトな雛人形

雛人形の大きさを比較

雛人形を飾るとき、まず最初に「どこに飾るか」を悩みますよね。大きさによっては雛人形のために家具を動かしたり、ちょっとした模様替えをするような事態になることも!お雛様購入後の「しまった!」を予防するため、ここでは雛人形の種類によるサイズを見ていきましょう。

一般的な雛人形である「衣装着人形」は、豪華で目を引く華やかさがあります。お人形も大きく、コンパクトな親王飾りでも、ケースに入っていないものなら間口が60㎝から1mを超えるものまであり、広めのスペースに余裕をもって飾ると人形の華やかさを、より引き立てることができます。

一方、コンパクトさとかわいらしさから近年人気の木目込み人形は、お人形も小ぶりで手のひらサイズ。間口が30㎝程度あれば飾れる「立ち雛」から、45㎝程度のスペースで飾れる親王飾りなど、比較的小さなスペースで気軽に飾れるようになっています。
45㎝程度の間口なら、チェストやサイドテーブルなどの上にも収まり、飾る場所にもあまり悩まずに済みそうですね。

コンパクトな雛人形のメリット

コンパクトな雛人形のメリットは主に3つあります。

  • 飾る場所を選ばない
  • 収納スペースを取らない
  • 飾るのが簡単で億劫にならない

これらのメリットを一つ一つ見ていきましょう。
まず「飾る場所を選ばない」こと。間口が45㎝程度からの小さめサイズなら、ちょっとした棚の上や玄関など、普段小物を飾っている場所をちょっと片付ければ雛人形が飾れます。

もちろん大げさに家具を移動したり、雛人形用の飾り台を用意したりといったこともしなくて済みますよね。次に「収納スペースを取らない」こと。当たり前のようですが、雛人形がコンパクトなら収納するときの箱も小さめ。スペースも取りません。実はこれが昨今の住宅事情では非常に大切な点なのです。

今は和室や押し入れのあるお宅も減っており、主な収納は奥行きのないクローゼットになっています。クローゼットに雛人形一式の入った大きな箱を収納することは至難の業。各メーカーは工夫を凝らして、コンパクトな収納を目指していますが、やはり木目込み雛人形などのコンパクトさには及ばないのが実情です。そんな中、収納スペースを取らないということは大きな利点となるのではないでしょうか。

3つ目のメリットとして、「雛人形の出し入れが面倒にならない」ことが挙げられます。コンパクトな雛人形は付属のお道具もシンプルなことが多く、複雑な飾り方やこまごまとした付属品など最小限に抑えられています。

お道具や小物が多すぎて毎年飾るのが面倒になっては本末転倒。でもコンパクトな雛人形ならサッと並べてすぐに飾れるものが多いですから、雛人形の出し入れが億劫になりません。毎年飾ってみんなで眺めてあげることができます。

こんな方におすすめ、コンパクトな雛人形

たとえばマンションやアパートに住んでいる方は、収納場所に限りがあることが多いですし、飾るときも、あまり大きなスペースをとる雛人形は現実的ではないと思います。

あるいは、すでに上のお子さまの雛人形があり、次に生まれた女の子に新しいお雛様を、などという時もやはりコンパクトなものの方が、お値段的にもスペース的にも現実的です。

このような場合にはコンパクトな雛人形がピッタリといえるでしょう。

後からお人形を買い足しても大丈夫?

雛人形は、まず親王飾りを購入して、毎年新しいお人形を加えていくというような揃え方でももちろんOKですし、事実、そのように買い足していくことを毎年の楽しみにしている方もいらっしゃいます。

親王飾りの次の年は三人官女を、その次は五人囃子をなどと足していっても、コンパクトなお雛様なら大丈夫。大きなスペースはいりません。10人飾りでも一般的な木目込み人形なら、1段、間口65㎝程度に収めることも可能です。その場合はお人形のお顔が見えるように工夫して配置してあげてください。

コンパクトな雛人形、おしゃれな飾り方・並べ方とポイント

リビングに飾る

雛人形をリビングに飾ってあげられるなら一番良いことです。なんといっても家族みんなの目に触れる場所ですし、華やかな雛人形がお部屋を明るくしてくれます。年に一度のお雛様の晴れ舞台としても最高ですので、お人形もきっと喜ぶでしょう。特別に飾り台の付いていないものなら、リビングテーブルに簡単な台と毛氈(もうせん)で簡易的な雛人形の舞台を作ってもいいですし、ウォールシェルフなどの上に飾ってあげてもおしゃれですね。

一つだけ注意点として、日当たりの問題があります。リビングは大抵日当たりのよい、明るい場所に位置していることが多いもの。お人形は日光があまり得意ではありません。

紫外線で着物が色あせてしまったり、お顔などの露出部分が劣化してきたり、お人形の痛みが早まってしまう可能性があります。リビングに置く場合は直射日光の当たらない位置に飾ってあげてください。

また、リビングにあると子どもが触りそうで不安・・・。という方もいらっしゃいますが、もともとは子どものためのお人形ですので、ある程度触れ合いながら優しく扱うものだと教えてあげるのもいいかもしれません。

特に木目込み人形などは、着物の型崩れなどもしにくく、小物もお人形にくっついていることも多いので、あまり神経質にならずに一緒にお雛祭りを楽しんでみてください。

寝室に飾る

床の間のある和室を寝室にしている方や、ちょうど飾るスペースがベッドルームにしかない方もいらっしゃいます。もちろん寝室に雛人形を飾っても問題ありませんが、寝室を利用している人が起きた時、眠る時しか目につかず、少し寂しい気もします。

子どもが何でも口に入れてしまう月齢だったりして、寝室に飾るのが一番都合がよいのであれば寝室に飾ってあげましょう。そして事情が許す時が来たら、またほかの場所を考えてあげればよいのではないでしょうか。

ただ、寝室は布団があるため非常にほこりが立ちやすい部屋でもあります。こまめにほこりを払うなどのお手入れをしてあげましょう。

玄関に飾る

玄関のシューズボックスの上にちょうど良いスペースがある・・・!雛人形を飾る場所に悩んだ方なら一度はこんなことを考えるのではないでしょうか。
ただし玄関は、傘や脱いだ靴からの湿気がこもりやすい場所。天気の良い日には玄関の換気をして湿気を逃がしたり、濡れた靴は乾かしてからしまうなどの湿気対策は万全に行ってください。

カウンターに飾る

キッチンとリビングの間にあるカウンター。みんなの目に触れる明るい場所であり、また小さな子どもには手の届かない場所ということで雛人形を飾る場所としては最適なようにも思えます。

確かにみんなの目に触れやすいという点では最適なのですが、問題は水ハネや油ハネです。キッチンとの境にあるカウンターはガスコンロやシンクと接しているもの。特に油は思った以上に周囲に飛び散っていて、炒め物などでは半径1m以上も影響があるそうです。

そのような影響から雛人形を守るために、カウンターに置きたい場合は、雛人形の背面に油や水をガードする板やロールスクリーンを設置するのもよいかもしれません。アクリル板やポリカーボネートの板なら透明感があり圧迫感も減らせそうです。

また、コンパクトな雛人形なら、市販のフィギュア用アクリルケースなどを、すっぽりかぶせてあげることもできます。これなら水や油以外にも、ほこりも気にせずに雛人形を楽しむことができそうですね。

雛人形を飾る際の注意点とポイント

雛人形を飾る際、自由な発想でどこに飾ってもよいものですが、押さえるべき注意点はあります。

まずは湿気対策。湿気の多い場所に飾った場合、雛祭りを終えて湿気を吸ったまま収納すると、翌年カビが生えていた!なんて事態が起こることもあります。

玄関のほか、結露する窓辺など、湿気が気になる場所に飾った場合はこまめに換気をして湿気を逃がしてください。収納するときには風通しの良い日陰で一日陰干ししてから収納することを心掛けましょう。

また、直射日光が当たる場所は劣化を早め、エアコンの風が直接当たるような場所は、乾燥して材質によってはひび割れなどが生じることがあります。ストーブの周辺も火が燃え移ると火事になってしまいますので避けた方が良いですね。

おすすめ・人気のコンパクトな雛人形

住宅事情のほか、スタイルに合わせた自由な飾り方ができるという点からも、コンパクトな雛人形はおすすめです。

たとえば、壁に取り付けたウォールラックに親王飾りと一輪の春の花を飾ったり、桃の花を活けた花器のそばに、さりげなくお雛様をあしらったりしても素敵です。形式にこだわらず、季節の飾り物として楽しめるのがコンパクト雛人形の良いところですね。

また、白い壁を背景に、ウォールステッカーなどで花びらを散らしたり、英字の入ったステッカーとコラボさせてもモダンな印象になります。

時代に合わせて雛人形の飾り方も変化するもの。インテリアに合わないからとしまったきりにせずに、自分らしい感性で長く雛人形を楽しんでみてはいかがでしょうか。